Windows 10でスリープからの復帰に失敗する問題。


はじめに。

  Windows PCの環境というのは、メーカーPCやショップPCだけではなく使用状況によって全く異なるので、このページで提示している方法で解決できるとは限りませんのであしからず。




 まず僕のPCはドスパラにて購入した数年前のAMD APUモデルです。HDDが多いから電源(電圧足りてない)の可能性も無きにしもあらずですがw。

CPU : AMD A10 7700K
RAM : 8GB (4GB x 2) DDR3
GPU : Radeon RX 560 (4GB) 
HDD : 480GB (System), 1TB, 650GB
OS : Windows 10 Home (Fall Creator's Update)
Audio Interface : Tascam US-2x2

 購入当初は問題なくスリープ状態から復帰できていたのが、何かのタイミングで失敗するようになるという現象です。うちの場合は電源ボタンを押して通電後BIOS(UEFI)のチェックが表示され、その後にHDDアクセスランプがつかずファンも回っているが画面が真っ黒(ディスプレイ側でもOFF状態)
 この状態からリセットボタンを押すと、今度はHDDアクセスランプも明滅してWindowsが読み込まれる画面になるがしばらくしてまたHDDアクセスランプが消えて、画面は真っ黒のまま。
 もう一度、リセットボタンを押すと、OSが再起動という形でWindowsは起動する。

 色々と調べてみて、USBデバイスをすべて外してみるとか、高速スタートアップを切ってみる(これは一時的に解決したw)、ビデオカードのドライバの入れ直し、などなど。そのあたりはこちらのぼくんちTV別館さんのページに情報がたんまりあるのですが、自分の環境でうまく行きませんでした。

では本題です。

以下はWindowsが正常に起動している状態で、高速スタートアップを切った状態で行ってください。

  PCに慣れてない方のために以下にはダラダラと手順を含め書きましたので、そのような方はスイスイ~っとページスクロールしてくださいw。


 要は、①ハイバネーションファイルを削除、更に②ページングファイルも削除して再起動後、③システムドライブをデフラグ④ページングファイルとハイバネーションファイルを元に戻す、と言う作業です。そして、最後に再起動ではなく、⑤PCをシャットダウンするのが重要です。そして、⑥PCのコンセントを引っこ抜いて完全放電(30秒から1分くらい)。


  原因は何かの特定は難しいのですが、UEFIがHDDからドライバ情報を読み込む際に何かしらトラブルが発生しているような挙動(不確かですがw)なので、ページングファイル(仮想メモリ)がとても怪しいのですが、これを作り直しただけでは一時的にしか解決しなかったです。Windows10はハイバネーションファイルを休止状態以外(高速スタートアップとか)にも利用しているらしいという記述もネットにあったので、このあたりを作り直して、HDDのキャッシュに残らないようにデフラグと再起動、そしてUEFIのリセットも兼ねてシャットダウンだけではなく完全放電をしてみた、と言う感じです。


 HDDデフラグに関しては僕はちょっと古めのフリーのデフラグソフトmydefragを使いましたが、Windows標準のデフラグでも問題ないと思います。というか、このデフラグも、気持ちの問題なので、やっておいて悪いことはないかなぁと(笑)。

 この方法で今のところ数回は連続してスリープ復帰に成功しています。万が一失敗した場合でも、ハイブリッドスリープが有効であれば、画面真っ黒かつHDDアクセスランプが点灯してないのを確認した上で電源ボタン長押しでシャットダウンし、完全放電。その後は、問題なく休止状態からの復帰と同じような挙動で起動してくれます。

 スリープ状態からの復帰に失敗するのは、Windows Update後の再起動やグラフィックドライバの更新後などに発生することが多いです。

 同じような症状の方はお試しあれ。


PCに不慣れな方用の詳しい説明


①ハイバネーション(休止状態)ファイルを削除します。


 コマンドプロンプトを管理者権限で実行し、以下を入力しエンターを押します。

powercfg.exe /hibernate off

  コマンドプロンプトはキーボードのWindowsボタンを押したあと"cmd"で候補が上がってくるので、右クリックから管理者権限で実行で起動します。


②ページングファイル(仮想メモリ)を"なし"にします。


 スタートメニューからWindows システムツールコントロールパネルを右クリックメニューからシステムで起動します。

※この"システム"はスタートメニューの歯車マークから起動するものとは別物です。まぁあちらからでも起動はできますがステップが増えるのでこちらのほうが早いと思いますw。スタート画面にコントロールパネルのショートカットを既に作ってある方そのアイコンを右クリックからで同等のことができます。



  システムの詳細設定をクリックしてシステムのプロパティを起動します。


  詳細設定のタブからパフォーマンスの欄の設定をクリックします。




 パフォーマンスオプションの仮想メモリの欄の変更をクリックします。


  "すべてのドライブのページファイルのサイズを自動的に管理する"にチェックが入っていたら外します。仮想メモリの各ドライブのファイルサイズの欄からページングファイルなしにして設定をクリックすると、警告が出ますが"はい"を押してウィンドウを閉じます。




 


 "OK"をクリックしてウィンドウを閉じると再起動を促されるので再起動します。





③システムドライブをデフラグします。

ここではWindows標準のデフラグツールを使います。
 キーボードからWindowsボタンを押して(defuragu)デフラグとタイピングするとこのように候補が出てきますので、"ドライブのデフラグと最適化"をクリックして起動します。

ドライブの最適化が起動します。Windowsのシステムドライブ(既定ではCドライブ)を選択して最適化をクリックするとデフラグが開始されますが、これは使用環境によって非常に時間がかかる場合があります。

 もし30分以上たっても終わりそうに無ければ、とりあえずキャンセルしても構いません。


④ページングファイルとハイバネーションファイルを元に戻します。

②の仮想メモリで"なし"としたところを"システム管理サイズ"にして、①でやったように管理者権限でコマンドプロンプトを起動して、今度は以下のように入力してエンターを押します。

powercfg.exe /hibernate on

⑤シャットダウンします。

特記することはありませんが、ここでも高速スタートアップを切ってあることが前提なので、それだけは注意してください。高速スタートアップの切り方は、長くなってしまうのですみませんがわからなければググってくださいw。

⑥完全放電します。

PCが完全に停止していることを確認してから、電源コンセントを抜いて30秒から1分ほど待ちます。ノートPCの場合でバッテリーがはずせるタイプであれば外してください。外せないタイプのものは諦めてください(笑)。
 
 放電が終わったら電源を入れて正常にWindowsが起動すれば完了です。


おしまい。

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